プログラムの卒業とは車の運転免許のようなもの

私はグループに参加した当初、

更生プログラムを受けさえすれば自分では気づくことができなかった歪みのある思考や価値観、

嫌味な性格やすぐにカッとなってしまう性格などDVをしてしまう自分から

自然にDVをしない自分へと変われるものだと思っていました。

 

もちろん、課題や教材やグループの仲間から得た気づきを活かして

実践することで変わっていけていると実感することはあります。

 

しかし、私が抱いていたプログラムとは、

例えるならば車の免許取得のように教習所で学科や技術を教えてもらい

それを反復練習することで車の運転ができるようになる、

そのようなフワッとしたイメージを持っていました。

 

ですから、交通違反をして免許停止になり罰金を納付し講習を受ければ

免許は再交付されるというような感覚でした。

ただこれまで学んできて、この免許の再交付を目的とした私の姿勢が

繰り返し過ちをおかす思考パターンであることに気づきました。

 

車の運転は免許を取得してからが大変で、

それこそ車を使う仕事の方は毎日が注意の連続だと思います。

気を抜いて交通違反などしたら職を失うことになる、

万が一人身事故など起こしてしまったら被害者とその家族には

謝罪しても償えないような傷を心と体に与えてしまうことになるでしょう。

そのようなことにならないように日々慎重にハンドルを握っているのだと思います。

 

教習所に通って免許を取ったらハイおしまい、

違反して免停になったら講習受けて再交付。

このような感覚だから安易にまた過ちをおかす。

大切なのは免許を取得したそのあとなのだと本当に思います。

 

先日、プログラムを卒業することになった仲間のお話を聞く機会がありました。

この言葉の端々から「これからがスタートだと思っている」という気持ちが

ひしひしと伝わってきました。

 

よりよい人間関係を構築するための学びの実践は

プログラムの卒業(免許の再交付)ではなく、”一生涯続くものだ”という覚悟を

伝えたくれた仲間を応援するとともに気づきをいただき感謝しています。