更生プログラムに参加している目的について

私は山登りやハイキングが好きです。

山道ですれ違う人たちと「こんにちはー」と挨拶を交わしつつ頂上を目指し、頂上で眼下を眺めながらコーヒーを淹れると何とも言えない達成感と充実感、爽快感を味わうことができます。

 

ただ、そこへ至るまでには様々なプロセスがあります。

急な斜面を登るときには息が上がり全身から汗が噴き出たりしますし、場合によっては足にまめができて痛みを堪えながら歩きますし、膝や腰が痛みだして足を止めて休息が必要となることもあります。

それでも、その痛みや苦しみを辛いとは思わないのです。辛いのですが辛いと思わない、そんな感覚でしょうか。

なぜなら、私は自分で頂上に登ってコーヒーを飲むという目的のために山を登っているのであって誰かから強要されて頂上を目指しているのではないからです。

 

翻って、自身の更生プログラムに対する意識はどうだろうか。

 

私はパートナーと毎晩のように言い争いをし、子どものことなど眼中になくただただ自己主張ばかりするという生活をしていました。

そんな生活から抜け出したくて、自分なりに書籍を読んだりヒーリーングセミナーやカウンセリングを受けたりしてみました。

しかし、何をやっても一時的な効果しか得られずしばらくするとまた家庭で不満を爆発させるということの繰り返しでした。

 

そこから抜け出すために藁にも縋る思いで参加したプログラムですが、当初は自分の辛さばかりにフォーカスしてなかなか自分の問題に目がいきませんでした。

振り返ってみると自分が変わるために参加したにも関わらず、自分が変わることで相手を変えるという目的にすり替えていたからです。

ですから、自分が自分のために頑張っていると思い込んでいるだけだったので、プログラムに参加しているにも関わらずパートナーとの関係が変わらないことに対して辛さを感じてしたのです。

パートナーに許してもらえない、子どもに合わせてもらえない、そんな気持ちが高まったときに私はプログラムに参加する辛さを感じていました。

 

今の私はプログラムだけでなく、仕事や人間関係で辛さを感じることはほとんどなくなりました。

誰かに強制されているのではなく、自分が選んで物事に取り組んでいるということをプログラムで学ばせていただいたからだと思っています。

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