加害者性を克服することは一生かかることだということを認めること

たんとすまいるグループ参加プログラムでは、毎回プログラムの始めに参加メンバー全員で変化へのステップの13項目(※)を読み合わせします。

変化へのステップ12番目には「加害者性を克服することは一生かかることだということを認めること」という文章があります。

 

私は「たんとすまいるグループ参加プログラム」に参加し、1年8か月学んでいます。

私の妻に向けて選択した暴力的言動を振り返り、自分自身が変わっていく為に学んでいます。

 

学ぶことで、以前よりもイライラに繋がる思考が減った、他者へイライラをぶつける前に気持ちを落ち着けることができるようになった等、変化を感じることもあります。

 

しかし、私が変わろうが、私がこれまでに選択してきた妻への暴力的言動は、妻の記憶から消えることはなく、残り続けます。

そして、私は変わるためにやるべきことをやっていると妻へ主張することはできません。

 

変わったかどうかを判断するのは、自分(加害者)ではなく妻(被害者)です。

 

以下は、私の妻に向けて選択した暴力的言動の一部です。

 

口げんかになると私は、妻を混乱させるような手口を使っていました。

具体的には、妻と口論になり、自分の都合が悪くなったときは、突然、机を叩いて大きな音をだしたり、大声で「うるさい」と怒鳴り散らしていました。私は妻の話を聴かず、脅せば妻が黙るだろうと思っていました。

  

大声を出して脅せば相手が自分の言うことを聞くと思わないこと。

大声を出して脅す行為は暴力である。

 

また、家庭内では、自分のこと優先で「家庭内では、俺が一番偉い。俺の言うことを聞け。」

という考えで自分勝手に振舞っていました。

 

妻が娘を連れて自宅を出て行ったとは、妻は、建設的な意見のすりあわせはできない。

もうこれ以上まともに話し合いができないと考えていたはずです。

 

相手と良い関係を築く為、今、自分が選択しようとしている言動は適切であるか意識すること。

建設的な意見のすりあわせの為、自分の意見を通したい気持ちを抑えて、相手の話を聴くこと。

 

私は、加害者性をもった人間である。克服することは一生かかることだということを自覚して、学び、思考・行動を変えていく。

 

※ DV・虐待加害者の実体を知る(ランディバンクロフト 著) P.390~393 記載

 

 

(写真) 瀬戸内しまなみ海道の夕日

                                                                                                                                                       1-14