歪んだ自分と向き合う

たんとスマイルにお世話になり始めてから1年半が経とうとしています。私はすでに
離婚を済ませ、家族とは生活を別にしていますが、離れて暮らす元パートナーから
薦められたことで、たんとスマイルに参加することになりました。

正直なところ、初めは自分ではなくパートナーにばかり思考の矢印が向いていまし
た。たんとスマイルで学んだ、DVする人間の特性や嗜好癖をパートナーにあては
めることを無意識に、そして意識的に行っていました。
一方で、パートナーとの間に発生したトラブルや出来事に対しては、『心の整理が
出来ていない』と言っていました。そのとき私は、思考の矢印を自分に向けず、自
分の歪んだ嗜好癖や特性からも、目を背けていたのだと思います。
『心の整理が出来ていない』と言っていたのは、自分の非、自分の誤った嗜好癖、
自分の歪んだ人間性、そして一人では自分の欲求を充足できない不完全さ等、自分
の認めたくない部分を受け入れることが、出来ていなかったのだと、今は思います。

自分の加害性や、誤った嗜好癖を認めるとき、自分自身を否定するような感覚に陥
ります。また、学びを深めるごとにその根深さを痛感し、辛い気持ちになります。
一人でそれを継続することは困難だったかもしれません。ただ、たんとスマイルに
は仲間がいました。同じ思いを、きっと似たような心境を乗り越えようとしている
方々と顔を合わせると、もう少し頑張ろうという気持ちになります。
一人で暮らしていると、時間のある時は趣味(ギター)くらいしかすることがあり
ません。グループでの会話や議論を通して社会に所属しているという気持ちにし

ていただいたことも、大いに助けられています。

学びを重ね、パートナーや子供たちに対して借りをつくったという気持ちや申し訳
なさも強くなる中ですが、先日、別居・離婚してから2年目にして、2回目の父子
交流を果たしました。元パートナーからの声掛けによるものであり、感謝の念は尽
きません。
自分のしたことを償いきることはできませんが、こんな自分でもまだ接点を持って
いただけるパートナーと子供たちに感謝し、できる限りのサポートを続けたいと思
います。

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写真は季節外れの写真で恐縮ですが、トンネルの先の桜です。

 

皆様やその周りの方々にも、明るい未来があればと思います。

 

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