パートナーとの離婚から数年以上が経ち、子供も居ない私としては、たんとすまいるで学んだことを、どう実践していくか悩む日々が続いていました。しかし先日、ふとした仕事の現場の中で学びを深くする機会がありましたので、ここで皆さんに共有したいと思います。
タイトルの通りなのですが、皆さんは『心理的安全性』をどれくらい意識したことがありますか?心理的安全性と言う言葉をちょっと調べてみると、幾つかの書籍で取り上げられていたり、研究の論文が検索でヒットするなど、ここ数年で注目され始めた言葉です。私は同僚と上司について話していた時に、この言葉が出てきました。
私は今の職場に変わってから2年で上司が1回代わりました。その代わった上司について同僚と話していた時に、彼が「今の上司の〇〇さんはとても心理的安全性を感じる人だ」と言ったのが、この言葉を知ったきっかけでした。彼は、「〇〇さんと話をしたい時に、『これを言ったら怒られるかな?』とか、『〇〇さんと話をするために準備をきちんとしなくちゃ』と考えることが無い。すごく気軽に話をすることができる」と言っていました。私もそれを聞いて、とてもその通りだと思い、それより前に上司だった△△さんとの事を思い出していました。私は、前の上司の△△さんに話す際に、とても念入りに資料の準備が必要でしたし、話す事自体にとても緊張したことを覚えています。と言うのも、△△さんはとても気分の変化が激しい人で、社内で大きな声で怒鳴っているところを何回か見かけたりしていましたし、仕事についての報告や質問をする際に、「そんなことしていて給料もらっていいの?」と言うような事まで言われたことがありました。その当時は、簡単なことを報告するのさえ、とても心理的なハードルが高かったことを覚えています。一方、後任の〇〇さんは物腰も柔らかく、とても気さくにいろいろと話してくださるフレンドリーな方でした。上司が変わってからは、報告しにいくのも、相談しにいくのも、心理的ハードルが低く、仕事の効率も上がっていきました。それから△△さんは会社を去り、〇〇さんは出世したので、また後任の方が上司になったのですが、その方も心理的安全性が担保された上でのコミュニケーションを取ってくださっています。
そんな働きやすい環境になり良かったね、と同僚と話をしていたわけですが、ふと自分の事を考えました。「果たして自分は元パートナーにとって心理的安全性が確保された人だったのか」と。答えは「ノー」です。私の元パートナーが地元を離れ、転職をし、私と結婚をしてくれて数ヶ月後に、彼女から「話があるのだけど…。」と切り出された事があります。彼女が私にしたかった話を要約すると、「転職をした会社の給料には所謂、『みなし残業』で数時間計上されてるはずが、会社の規定改定などで手続きが遅れ、数ヶ月間払われていなかったこと。今、ようやく支払われるようになったこと」でした。私は、それは大変だったね、と彼女に言うと、彼女はほっとしたように、「言えて良かった。」と言いました。もちろんお金は大事な事だと思いますが、目に見えて話をするのに緊張していた彼女に、「どうしてその事を私に話せなかったの?」と聞きました。すると彼女は、「だってあなたが怒ると思ったから」と言いました。もちろんそれは会社が悪いのであって、そのことで彼女を責めることなんて全く考えてなかった私が、「どういうこと?」と聞き返すと、「あなたが私の会社が悪いって怒ると思った。」と言いました。私はその言葉にハッとしました。彼女は今の職場を気に入っており、私がその職場のことを悪く言ったり、さらには、「そんな会社辞めてしまえ!」と怒り出すのではないかと気にしていたと言うことです。その怒りの矛先が彼女に向かないとしても、私が怒り出すことは、彼女にとって『残業代が未払いなことを相談できない』くらい、ストレスが大きい事だったと言う事でした。その場では彼女に謝罪をした私ですが、結局その時は彼女の本当の気持ちを理解する事なく、離婚に至ってしまいました。
今となっては想像するだけですが、彼女もきっと私が△△さんと話をするのと同じくらい、あるいはそれ以上に緊張したのだと思います。『心理的安全性』。その言葉を知った時に、彼女が怖がった本当の意味が分かりましたし、改めて自分の行いを猛省しました。このエピソードを思い出せたのも、たんとすまいるでの学びがあったからだと思います。皆さんにとって身近な人との関係性の中で、『心理的安全性』は担保されていますか?私は心理的に安全な関係を作れるように、これからも学び続けていきたいと思います。
P.S.
先日、ブログのネタを考えながら、江戸川のサイクリングロードを愛車と共に走った時の写真です。真ん中にスカイツリーがありますが…、写真だとわからないですね(笑)
最後まで読んでいただき、有難うございました。
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