自分と向き合うということ

DVやハラスメントは家族、友人、恋人や職場といった人間関係の中で起こります。だから、そういった関係性に目を向けて、そういった人たちとの関係性をよくしたいと思うことが、DV加害更生と向き合う発端になる方も少なからずいらっしゃると思いますし、私も最初の動機はそうでした。 それ自体は間違ったことではないかもしれませんが、気をつけなければいけないのは関係性を変えていくときに向き合うべきは自分だということを感じています。

 

 人間関係がうまくいかない時に相手に原因を求めるというのは誰しも経験があると思います。しかし、相手を変えることは難しい、できないということもまた、誰しもが感じたことがあることではないでしょうか。 「たんとすまいる」で得た学びの一つとして、「他人は変えられない」というものがあります。言葉にして嚙み締めてみると、ああそうだよなと思うものです。

 そして何より、関係性をよくしたいと思うなら、まず始めることは自分を変えることだと思うのです。関係性は一人では築けない、自分と相手があってはじまるものだと思うのです。であれば、まずは自分がその関係性にできることをはじめることだと考えています。

 

 何より、自分が相手を傷つけた、怖がらせた立場であれば、自分を変えていく他に取り組むべきことはないと思います。そうしていくと自分の犯した過ちや、もっとこうすればよかった、なぜあのときああすればよかったということにも次々気づいていきました。

 

 自分を見直し、変わり続けていくこと。ここで十分、これだけやったではなく、変わり続ける。少しでもよい自分に、良い価値観を求めて。歩みを止めずに、気づいた時にはここまで来られたと思えるように。

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