「あなたでなくてよかった」

2024年は震災が起こる元日、翌日は震災関連の支援業務に向かう航空機乗組員が亡くなる痛ましい事故。

  

 普段は別居の私もここ数年の年末年始は一緒に過ごすことを認めてもらえている。数年前に厄除けと方位除けを寒川神社でしてもらい、お礼参りを兼ねて電車で片道1時間半かけて帰り、シャワーを浴びようと服を脱いでいるとパートナーの「羽田空港で飛行機が燃えてる!」絶叫声。テレビの画面を想像し見にいけなかった。ほぼ裸だったこともあるが、この絶叫からしてとんでもないことになっているのだろうと、何も見ていないのに涙が溢れて止まらなかった。五分程シャワーを浴びて心と涙が少し落ち着いたところでテレビを見るとまたも胸が締めつけられる。これでは少なくとも数人は助からない、いやもしかしたら最悪は、、、年末年始を親しい人達と過ごしただけ、二日連続でなぜ神様はこんなことをこのタイミングで、、、呆然と立っていると後ろから、か細い声で「あなたでなくてよかった」。振り向けなかった。

 

  自分がどんな人生を送るのか、自分が大切と思う人から大切に思われずに過ごしても、協力して思いやりに溢れた人生でも、自然や自分のコントロールできないことで突然幕が閉じられてしまうこともある。それなら自分だけで満足いくことにフォーカスする?周りとハッピーを共有して多くの笑顔を見て過ごす?人生の回数は世界中どこの人も平等に一回。その中での出来事は実に不平等。既に大きな過ちをした。私には十分だ。人の為になることをしたいと願っても叶える前に命が尽きてしまう人も世界には少なくない。そのような人の分までとは言わない。そんな偉大なことはできないし現時点ではしようとも思わない。大切な人に私ができることをし、昨日よりも今日、そして明日は今日よりもできることを増やせるよう、参加者の皆さんと共に一つずつ積み上げていこうと決意を新たにする、そんな年明け。

 

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