変化に必要な要素とは?

たんとすまいるでは、参加しているDV加害者の皆さんが加害更生プログラムを通じて、パートナーと力と支配の関係から対等平等な関係を築くために、自分を変えるべく努力をしています。プログラムの中で学ぶ選択理論も「他者を変えることはできず、変えられるのは自分だけ」と言っています。

変化に必要な要素は何でしょうか?

 

このブログでは、「変化に必要な要素=自己否定」とまず定義してみます。

自己否定というと、皆さんあまり良いイメージを持ちませんよね。でも人間は実はある意味ずっと自己否定をし続けています。

人間は最初赤ん坊として生まれてきますが、では質問です(笑)。

自分がもし今この瞬間赤ん坊で生まれたとして、世界で一番未熟な人は誰でしょうか?

 

そう、赤ん坊である自分です(苦笑)。

食事をしたくても、トイレに行きたくても、歩きたくても、お母さんやお父さんを呼びたくても言葉を発することができず、ただ泣くことしかできませんよね。

なので、赤ん坊は無意識に「こんな未熟な自分は嫌だ!」と思っているかもしれません。

小さな子供が大人に比べてあれだけ元気なのは、物事を知らない分、いろんな興味を持ち、いろんなチャレンジをしていきます。チャレンジをするときに「今の自分でいいや」と思ったら、変化は生まれませんよね。だから人間は常に現状の自分を自己否定して新しい自分に変化をしようと日々努力していますし、それが継続できる人が仕事でも学業でも成果を上げることができていると言えます。大リーグでワールドチャンピオンに導いた大谷翔平選手もある意味これまでの自分を否定してもっとよい選手になりたいそう思ったからこそあれだけの選手になったと言えます。

 

そして自己否定をする以外にもう一つ変化に重要な要素は「問題意識」「質問」だと思います。

自己否定だけでは、「こんな自分はダメだ」で終わる危険性もあります。なので、自己否定をしたうえで「この苦しみから解放されるためにはどうしたらよいのか?」「今の自分からさらに成長するにはどうしたらよいのか?」と問題意識を持ち自分や相手に質問を投げることが大切になります。

 

以上、変化に必要な要素として「自己否定」「問題意識、変化」と定義してみました。

DVにおいても、ある意味DVをしている自分を否定したうえで、「自分がどうしたらDVをしない人間に変われるのか?」「パートナーと良好な関係を結ぶために自分がどう変わっていくべきなのか?」等の問題意識と質問を持つ必要があると思います。たくさんの問題意識、質問を持てば持つほど、変化の度合いやスピードが増していくと、日々を過ごす中で実感している自分がいます。これからも自己否定をする勇気、たくさんの問題意識や質問を持ちたいと思います。

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