
プログラムに参加して早くも6年の時が経とうとしています。
家族と離れて暮らすことになった当初、世界の終わりのような絶望や孤独を感じ、これから何をどうして生きていけばいいのかさえわかりませんでした。
DVをしてきた結果とはいえ、もう一生子どもと会うことはできない、妻と話すこともできない、そんな自分を不憫に思い毎日を過ごしていました。
僕のDVにより傷つき、つらい思いをしてきた妻と子どもの気持ちよりも、自分のつらさばかりを考えていました。
このままではいけない、何も変わらない、僕は自分が暴力を手放すためにプログラムに参加したはずだ、そう思えるまでには少し時間がかかりました。
絶望の淵から希望をもって学び始めることができたのは、プログラム主宰者とグループの仲間たちのおかげでした。毎週いくつものグループに参加して、たくさんの仲間たちと学び、この6年を過ごしてきました。
昨年からは子どもとの面会交流を通して、父親としての責任を果たす機会をいただけるようになりました。弾ける笑顔と豊富な会話に成長を感じつつ、ここまでたったひとりで子どもを育ててくれた妻に本当に感謝しています。
そして先月の面会交流のときには、妻とカフェでお話をする機会もいただきました。妻と僕が話す様子を見ている子どもの嬉しそうな表情がとても印象的でした。
6年前のあの時、投げ出さずに学び続けてきて本当に良かった、仲間たちの言葉を素直に聞き入れることができて本当に良かった、妻と再会した帰り道、心からそう思いました。