前回のブログでは、私の加害性の根源を「インナーチャイルド」の視点で見つめ直しました。
今回は、プログラムでの学びを通じて今まさに私が取り組んでいる「思考回路の書き換え」と、そこから見えてきた新たな課題について書きたいと思います。
「思考回路(OS)の書き換えと、共感への繋がり」
・感情の前に「思考回路」があるということ
私はプログラムに参加して、感情が湧き上がる手前には、必ず物事をどう捉えるかという「思考回路(OS)」が存在している、これを知ったことが大きな学びとなっています。以前の私は、電車で大声で話す人などを見ると、すぐにイライラして正直サ〇意(自己規制)が湧くほどの怒りを覚えていました。しかし、それは相手がうるさいから腹が立つのではなく、私の中に「公共の場では静かにすべき」という絶対的なルールがあったからです。
私の脳が勝手に「ルールに反する存在は排除すべきだ」「規律があってこその人間、規律の無いものは動物にも劣る」と極端な思考回路で判断し、強烈な怒りという感情を作り出していました。
・私を縛っていた価値観
ここで、なぜそのような思考回路になったのかを掘り下げると、自分の過去に行き当たります。
一つは、幼少期から刷り込まれた「自己責任」の考え方です。「悪いことをしたら罰せられて当然」という環境で育ったため、いつしか「自分の考えと違う人=悪」と決めつけ、攻撃されても仕方ない、と無意識レベルで考える癖がついていました。また、子供の頃に読んだ『ドラゴンボール』などの影響で、「強くあらねばならない」という思い込みも強かったです。そのため、努力をしていないように見える人(自分から見て勝手に)に対して、極端に不寛容になってしまっていました。この考えがあったからこそ、今の自分を形成するに至っているので、全てを否定する気持ちもありません。しかし、何事もソフトな面とハードな面と鏡合わせのように存在しています。
これが、ハードな面として出てきてしまうことが多くなっていたから、私の加害性の強さに繋がっていたのだと、今は理解しています。
・「理解できない他者」から「同じ人間」への変化
この思考の癖は、プログラムの仲間に対しても現れていました。受講し始めた頃の私は、他の受講生の話を聞いても「自分とは全く違う世界の住人だ」と無意識レベルで壁を作ってしまい、理解できませんでした。
と言うよりも、そもそも理解しようとしてなかった、と言った方がその時の私の心情に近く適切かもしれません。
しかし、自分の思考バイアスを自覚し始めてから、捉え方が段々と変わってきました。「表に出る形は違っても、根っこにある課題や痛みは自分と同じなんだ」と思えるようになってきたのです。相手を切り捨てるのではなく、同じ地点から変わろうとしている人間なのだと共感できたことは、私にとって非常に大きな変化でした。
この変化が起きるまでは正直時間がかかり、一年以上かかりました。
元々他人とあまり深く関わらず生きてきたナチュラルボーンコミュ障人間が、他者を理解しようとしても、もうそれはそれはめちゃくちゃ苦労します。
・現在進行形の課題:境界線と共感のバランス
一方で、今の私には新たな葛藤もあります。「違う島の住人だ」と境界線を引くことは、怒りを抑える&怒りを感じなくなる助けにはなりますが、目線を引きすぎると相手への共感が消えてしまうとも感じるからです。
そこで今学んでいるのが、思考を「階層」に分けて捉える、ということです。相手の「振る舞い」については、自分とは違う島の出来事として境界線を引く。同時に、その裏側にある「自分を守りたい」「認められたい」といった「不器用な存在としての根源」については、自分と同じ人間として共感する。この二層構造で捉えることが、今の私の目下の課題です。
・今後の実践:言葉を置き換える
このバランスを習慣化するために、私はこれから以下のような言葉を自分の中で使うようにしていきます。
・「あの人の表現方法は私とは違うが、根底にある『必死さ』は地続きだ」
・「違う島の住人だが、使っている感情という言葉は同じだ」
・「私とは違う形・表現をしているけれど、あれも自分を守るための精一杯の生存戦略なのだ」
・最後に:アップデートを続ける
長年持ち続けてきた価値観を変えるのは簡単ではありません。自他との境界を持ちつつ、それでも共感の手を離さない。この難しいバランスを保てる新しいOSをインストールするために、これからも一つひとつの葛藤を丁寧に言語化し、自分をアップデートし続けていきたいと考えています。
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