2週目

僕の、たんとすまいるを通じての学びは2周回めに入った。苦しいことは多いものの、喜ばしい進みでもある。

 

 ここの仲間より少し前を進んでいるかも知れない、遅れているかも、または進みが遅いかも知れない。がスタートを切って後ろを振り向くことをせず2周めに入った。僕にとっての1周めは、僕自身の状態への理解、僕自身の過去への理解、外的コントロールの暴力性を知識として得たこと、そして選択理論の理解、上質世界と自己充足の必要性を談話を通じて学びながら走り抜けた。

 

 2周めは、1周めで得た知識を日々の行動に適用すること、実践すること。2周めを走り抜くには、僕の日常性を変化させるには、時間を要するな、、というのが今の所感で、僕はまだ2周めに入ったばかりかも知れない。毎朝ずっと嗜んできた珈琲を別の飲物に置き変えることは容易ではない。数日間は出来たとしても、また珈琲を飲みたくなり自制が求められる。なぜ我慢しないといけないんだっけ?と投げ出したくもなる。飲酒や喫煙に限らず、日常や嗜好性、習慣を変えることは僕にとって痛みを伴う。でも、これによって得られること、そこへの期待が上回るので、まだ止まることなく進み続けている。

 

 例えばこんなことを、葛藤しながら乗り越えて、2周めの進みを続けている。

先々月、趣味で保有していた大型二輪車を、別のモデルに乗り換えようと思って売却。ただしこのやり取りのなかでモヤモヤが頭にあり、ちょうど同じタイミングで、長女が大学の傍ら、来春の国家試験に向けて補助学習(予備校) を受けたいと言ってきた。数週間の葛藤があったものの、自分自身の欲求は後回しにしよう、とそのまま気持ちよく長女を金銭支援することが出来た。二輪車は手放したままで、手元に残った魅力的なパンフレットを見て楽しむ生活に変化させた。

 

 職場の福利厚生のポイントが大型テレビが貰える程に貯まったので、自室のテレビを50インチのそれに置き換えよう、と下調べ。大画面や4K、有機LEDなど魅力的な製品をカタログに見つけたのでとても楽しみに注文をした。ちょうど同じタイミングで長女が使っている自転車が、サドルが破れ変速ギアが破損するなど、老朽が進んでいる、との理由で新しい自転車を、との話をしてきた。数日間の葛藤はあったものの、自分自身の欲求は後回しにしよう、とテレビの注文をキャンセルし、同ポイントで同じカタログにあったスポーツ自転車を注文、長女が喜ぶのを楽しみに荷配を待っている。

 

 いずれも親としてごく当たり前の判断、行動であるものの、自分ごとを優先しがちだった別居前と比べての優先順位の変化。子どもと別居しているため、自分ごとが日常のほとんどを占める生活のなかで、積極的に家族の要望をすくい取りたい、との意識。これら変化を、僕の長距離走の通過点として自覚することで、2周めに入ったことを感じている。

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