歪んだ考えと向き合う

離れて暮らしている妻に、今まで何度も「私はあなたの親じゃないから」と言われてきました。

 妻との普段の会話で自分の正当性を主張し、考えを曲げずに間違いを認めない、否定されれば暴言を吐く。娘には言うことを聞かないようなとき、脅す、たたく、突き飛ばすなどの暴力をふるっていました。

 根源にあるのは仕事も全うし家族を支えている、自分の考えや行動が優先されるのは当然だろうとの考えです。

 冒頭の訴えに対してはその都度、一応の反省はしたものの、自分のなかにある歪んだ考えに気づいていませんでした。

 

私の母はとても愛情深く、人への気遣いや親切の行動を絶やさない人です。思春期のころからそのような母がおせっかいで煩わしく感じることがあり、そのときの感情で不満を爆発させ、怒りをぶつけてきました。結婚したのちも、家族の前でも母にひどくあたり、子どもからは「パパはばあちゃんにすぐ怒るから嫌だ。」と言われてきました。

母はいつも次の日には何事もなかったかのように接してくれていました。私はずっと今まで母に甘え続けていたのです。

“家族ならば許される、わかってくれる。”

無意識のうちに自分のなかで育ててきた価値観です。

 

母親や家族に依存し続けてきた私は、DVを自覚し、たんとすまいると出会いました。自分自身の考えに気づき、今は自身の精神的自立を目指し、大切な家族ひとりひとりの考えや生き方を尊重できるよう学びを続けています。

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